特定非営利活動法人 日本補助犬情報センター|身体障害者補助犬に関する情報提供、相談業務を行う学術団体です。

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第22回「補助犬フレンドリー祭り in 恵比寿」

理事 松本 江理 &聴導犬チャンプ (社会福祉士、日本聴導犬パートナーの会副代表)

補助犬フレンドリー祭り
in 恵比寿
チラシも手作り♪
(イラスト:MIKI ANDO)

 当会事務所は横浜市にあり、また、恵比寿在住の補助犬もいません。ですから、「恵比寿」と「補助犬」は縁もゆかりもないように思われるかもしれません。でも実は地元密着「恵比寿新聞」の編集長 高橋ケンジさんとのつながりをいただいてから、これまでにINUNOMI in EBISUを行い、盲導犬・介助犬・聴導犬が何度も集まる街になっていたのです。そしてこのたび、恵比寿の象徴的スポット「ガーデンプレイス」において、当会主催でのイベントを企画し、それに向けて事務局はこの数か月、高橋さん、場所を提供してくださるサッポロ不動産開発様、そして当日ホストにもなる補助犬ユーザーの方たちとも打ち合わせを重ね、準備を進めてきました。
 私自身も理事の一人として、そして聴導犬ユーザーの一人として、イベントの成功に向け、横浜通いをしておりました。

 

 ノベルティの缶バッチも出来上がり、事務局一押しの「障害攻略課#nono2020プロジェクト『ないマン』シリーズ」の巨大パネルも事務所に届いて、さぁ、いよいよ、という段階になって私たちを悩ませたのが「巨大台風」の接近でした。「会場はJR駅から連絡通路で雨にぬれずにすむ、、でも電車が止まったりすれば、来場してくださる方たちに迷惑をかけてしまうのではないか?でも、延期などはスタッフ関係者の日程調整が不可能。なんとかやりたいが、どうすればよいか」開催日の前日まで天気予報とにらめっこして悩みに悩んだ末、内容の見直しと時間短縮で行うことに決定したのでした。厚労省とのジョイント企画の「補助犬デモンストレーション&ユーザートーク」は時間を前倒しに、目玉となるはずのジャーナリスト堀潤氏を迎えての防災クロストークは泣く泣く延期、と全体的に規模を縮小することになりましたが、決行したのでした。

台風が迫る中、多くの方にご来場いただきました!

 当日は、思いのほか、台風の進行が遅く、開始時間にはまだ雨もほとんど降っていない状態。ありがたいことにたくさんの方々にご来場いただきました。
 盲導犬・介助犬・聴導犬の各ユーザーさんがホストになってのブースを回る体験スタンプラリー、補助犬3種のデモ&ユーザートーク、そして、聴導犬ユーザーのご子息である安藤一成氏による「ほじょ犬って知ってる?」の歌と手話のミニライブ、と、すべてのコンテンツをたくさんの人々に楽しんでいただきました。お子さんもたくさん参加してくれ、手話もやってみたり、点字名刺を作ったり、UDクイズに答えたり、、という体験を通して、補助犬のこと、障害について、何か心に残ってくれたらうれしいな、と感じました。

安藤一成氏による手話歌「補助犬って知ってる?」


 当会主催でこのようなイベントを企画することは初めてなので、多くの方にご迷惑をおかけしたり、お手伝いをいただいたりしました。当日もたくさんのボランティアさんのご協力もいただきました。当会が先導して何かをする、ということには限界があります。今回のように、様々な立場の方たちと、話し合い、協力し合い、役割をシェアしながら、楽しく、そしてゲストもホスト側も含め、多くの方に「参加してよかった」と思っていただけるようなイベントや機会をこれからも作っていきたいと改めて感じました。

  
 左から、視覚障害者WS、聴覚障害者WS、肢体不自由者WS。
 どのブースにもたくさん子どもが来てくれました!

 「まずは、知ること」そこから、理解が進み、優しい社会につながっていくと思います。
 事務局のメンバーは大きなイベントを終えて「やり遂げ感」を感じているかもしれませんが、まだまだこれからもこのような機会を作っていこう!と発破をかけています(笑)
 まずは、延期になってしまった防災クロストークの実施。災害についてはもう誰にとっても他人事ではいられません。障害があっても、補助犬が一緒でも、災害から身を守りたいという気持ちは同じです。その問題について、すぐにでも取り掛かり、できることを始めていかなければなりません。
 今回のイベントの企画・準備・実施を通して、当会が今後も考えていかなければならないこと、やっていかなければならないことを考えることができました。
 ご協力いただいた皆様、そして、悪天候の中、お越しいただいた参加者の皆さま、本当にありがとうございました。今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。

参加してくれたユーザーさんや、ボランティアの学生さんたちと!