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理事通信 2020年の記事一覧

第24回「新型コロナウイルスにどう立ち向かうのか?~補助犬ユーザーさん・ペットの飼い主さんたちへ~」
 2020年3月30日 掲載

 香港で、新型コロナウイルスに感染した方が飼っていた犬を検査したところ、コロナウイルスに低レベルでの感染が認められた、との報道がありました。以前のブログでも紹介しております通り「普段通りの必要な衛生管理」をしていれば必要以上に恐れることはありません。ぜひ、ペットの飼い主さんは補助犬ユーザーさんたちの、日ごろから実施されている社会参加時のマナーとしての衛生管理をお手本にしていただけると良いのではないかな?と思います。
 今回は、日本獣医師会や専門家の先生方との連携のもと、情報を整理してみました。ぜひ、参考になさってください。

 世界的危機を迎えた今、私たち1人1人が最大限できることをやり続ける!そして、多様性のある連携のもと、乗り越えたいですね。とにかく、1日も早く平穏な日常が取り戻せることを、祈るばかりです。
 必要な人に、必要な情報が届きますように・・・
 まずは1人1人ができることを!そして、力を合わせてまいりましょう!

文責 専務理事兼事務局長 橋爪智子

全国の補助犬たちが「大丈夫だよ!一緒にがんばろう!」と言っている気がします・・・


理事 入交 眞巳(どうぶつの総合病院 行動診療科 主任)

新型コロナウイルスの犬への感染に関して

 2月下旬に香港から、犬に新型コロナウイルスの微弱な陽性反応が検出され、60代女性から、新型コロナウィルスが飼い犬であるポメラニアンに感染したことが考えられたとのことが報じられました。
 本当に犬に人の新型コロナウイルスが感染するのか、研究を進めていく必要があるのですが、可能性があることはわかりました。
 以上の報告を受け、補助犬に関してはどのような対応をしたらいいのでしょうか?

1.補助犬ユーザーが感染してしまった場合
 これまでの報告によると、犬に感染があったとしても低レベルで犬に症状は出ていないようです。しかし、生きたウイルスが犬に一定期間存在はするようです。ただし、犬に感染しても幸いにも犬が健康を害することはないようです。自然に感染はなくなるものと考えられます。動物病院に来院されても検査の体制が整っていませんし、症状がなければ動物病院でできることもありませんので、ご自宅でお世話をしながら様子を見てください。もし体調不良を起こしました場合には、前もって動物病院にご連絡し、事情をお知らせしたうえで獣医師の指示に従ってください。

2.感染したユーザーが入院する場合、あるいは補助犬を感染したユーザーから隔離することになった場合
 現在のところ犬から人に感染するような報告は出ていません。ただし、補助犬を預ける際には、感染リスクの高い方(高齢者、高血圧、糖尿病、抗ガン治療中の方など)を、預かり先には指定しないように注意してください。補助犬に装着する道具や補助犬と一緒にもっていくお皿などにウィルスが付着している可能性があります。洗濯や消毒に関しましては以下をご参考になさったうえで、消毒の後、預かり先にお持ちください。

【厚生労働省】ご家族に新型コロナウイルス感染が疑われる場合
家庭内でご注意いただきたいこと ~8つのポイント~

3.自分の補助犬が感染したのではないかと心配な場合
 ペットからペットへの感染は報告されていませんので、ご自身が感染者でない限り心配する必要はないと思います。ご心配な場合は、人ごみに連れて行かないなど感染のリスクを減らすようにしましょう。外出の後はお洋服や器具は消毒すると安心です。また体も普通の方法でよいので、ふいてあげましょう。

4.飲食店などのお店で補助犬から新型コロナウイルスを店内に持ち込むことはないか?
 犬から人への感染は報告されていません。また、ユーザーの方が感染者でない限り、補助犬がウイルスを多くつけていることはありません。通常通りにお店に入れても問題ありません。今まで通りの対応で問題ありません。


・獣医師の山下貴史先生(やました動物病院 院長)が非常にわかりやすい資料を作成くださいました。「犬と猫と人と新型コロナウイルス(山下貴史先生)」もご覧下さい。

・日本獣医師会からの最新情報はこちら:【新型コロナウイルス感染症に関する情報
「ペットの犬に低レベルの新型コロナウイルス感染が見られた」とする香港政府の発表について


<当会へのご寄付に関しまして>
当会の活動は、皆さまからのご寄付により運営されております。今後も良質な情報発信・相談業務ができますよう、それにより1人でも多くの身体障がいがある方々の自立と社会参加促進に寄与できるよう、ご理解とサポートをお願いいたします! ともに、すべての人と補助犬たちが笑顔で活き活きと活躍できる社会を目指しましょう!
詳しくは、寄付サイトをご覧下さい。



第23回「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)」
 2020年3月1日 掲載

理事長 佐鹿 博信(WikipediaとBBC News Japanを再編成した)(2020/03/01)

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

注)青字の語・句(マウスカーソルを合わせると下線が表示されます)を、[Ctrl]を押しながらクリックすると、Wikipedia のリンクを新しいタブで開き、詳細な解説を閲覧できます。

1.ウイルス(ラテン語:virus)

ウイルス(ラテン語: virus)は、他生物細胞を利用して自己を複製させる、極微小な感染性の構造体で、タンパク質の殻とその内部に入っている核酸からなる。生命の最小単位である細胞やその生体膜である細胞膜も持たないので、小器官がなく、自己増殖することがないので、非生物とされることもある。遺伝物質の違いから、大きくDNAウイルスRNAウイルスに分けられる。

ウイルスの分類(リンクして参照)

・ウイルスなどの検査法:PCR 法(Polymerase Chain Reactionポリメラーゼ連鎖反応)

私たち生物の遺伝情報は、ゲノム DNAと言われる設計図の中に暗号化されて収められています。ゲノムDNAの最少単位は4種類の塩基(アデニン、チミン、グアニン、シトシン)と呼ばれる物質で、設計図の文字に相当します。この文字の数や並び方は、生物の種毎にだいたい決められているので、文字を読めばどの生物の設計図なのかが分かります。 ヒトでは31億文字、大腸菌では464万文字あり、生物種によって文字の数(=ゲノムDNAの大きさ)や並び方は異なります。
文字の並び方は、 “意味を持つ単語”として並んでいる部分と、意味を持たない単なる文字として並んでいる部分が入り混じっています。この“意味を持つ単語”にあたる部分が“遺伝子”です。微生物の種類によっては、「この菌は、必ずこの遺伝子を持っている!」と分かっている場合があります。(例えば腸管出血性大腸菌は、必ずベロ毒素産生遺伝子を持っています。)
検出したい微生物が特有に持っている遺伝子をターゲットにして細菌やウイルスの検出を行います。その方法の一つがPCR法です。遺伝子はそのままでは目で見ることはできません。しかし人工的に、増やしたい部分だけを増やすことができるようになり、特別な装置を使えば目で検出することが可能になりました。遺伝子増幅技術の代表的なものがPCR法です。
PCR法はDNA配列上の特定の領域(目的領域)を、耐熱性DNAポリメラーゼを用いて増幅させる方法です。鋳型DNAが極微量でも存在していれば目的領域が増幅されます。増やしたい遺伝子のDNA配列にくっつくことができる短いDNA(プライマー)を用意し、酵素の働きと温度を上げ下げすることで、目的の遺伝子を増やす方法です。増えたDNAを染め出す特殊な装置に入れる事で、増えた遺伝子を目で確認する事ができます。検体の中に増やしたい遺伝子があれば増えて目で確認することができ“陽性”と判定されます。しかし、検体の中に遺伝子がなければ増えないので、目で確認することはできず、 “陰性”と判定されます。

2.コロナウイルス

オルトコロナウイルス亜科

※赤く着色されたマッチのような形のウイルススパイクペプロマー(S)は、電子顕微鏡で見ると、ビリオン(ウイルス粒子)を囲むコロナの外観を作り出している。

1)コロナウイルス英語: coronavirus)

ゲノムとしてリボ核酸(RNA)をもつ一本鎖プラス鎖RNAウイルスで、哺乳類鳥類病気を引き起こすウイルスのグループの1つである[1]ニドウイルス目コロナウイルス科オルトコロナウイルス亜科に属す。ウイルス粒子表面のエンベロープ(E:膜構造)が花弁状の長い突起(S蛋白、約 20 nm)であり、コロナ(太陽の光冠)に似ていることからその名が付けられた[1]。らせん対称性のヌクレオカプシドをもつエンベロープウイルスである。多形性で、コロナウイルスの大きさは直径80-220ナノメートル(10億分の1メートル)程度である。コロナウイルスのゲノムサイズは約26から32キロベース(kb)で、RNAウイルスでは最大である。

ヒトでは、風邪を含む呼吸器感染症などを引き起こす。SARSコロナウイルス(SARS-CoV)、MERSコロナウイルス(MERS-CoV)および2019新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のようなタイプのウイルスでは、致死的となる場合がある。また、症状は生物の種類によって異なり、鶏の場合は上気道疾患を引き起こし、牛や豚の場合は下痢を引き起こす。ヒトコロナウイルス感染を予防または治療するためのワクチン抗ウイルス薬は、2020年2月時点ではまだ開発されてない。

2)コロナウイルスによる感染症

a)風邪症候群

【初期症状】微熱、耳の痛み、頭痛のいずれか。 感染中期になると高熱となる。 風邪を引き起こすコロナウイルス(Human Coronavirus:HCoV ヒューマンコロナウイルス、ヒトコロナウイルス)が4種類あり、風邪の10〜15%(流行期35%)の原因を占める。HCoV-229E、HCoV-OC43は1960年代に発見され、HCoV-NL63、HCoV-HKU1は2000年代に入って発見された。発生年は毎年で、世界中で人類全体に蔓延しており、これまでの死者数は不明、感染者数は70億人と計算されている。潜伏期間:2-4日(HCoV-229E) 。

b)SARSコロナウイルスによる重症急性呼吸器症候群 (2002-2004)

2002年に発見されたSARSコロナウイルス (SARS-CoV)による。キクガシラコウモリが自然宿主であると考えられている。2002年11月、中国広東省を起源とし中国を中心として全世界で感染が拡大したが、2003年7月5日にWHOはSARS封じ込め成功を発表した。ただし、その後も2004年に14人の感染例がある。最終的な罹患数は世界30ヶ国の8,422人が感染、916人が死亡した(致命率11%)。潜伏期間:2-10日。

c)MERSコロナウイルスによる中東呼吸器症候群 (2012年-)

詳細は「中東呼吸器症候群」および「MERSコロナウイルス」を参照

2012年に発見されたMERSコロナウイルスヒトコブラクダを感染源として、ヒトに感染すると重症肺炎を引き起こす。2012年9月 – 2020年1月現在流行中。

2013年5月15日世界保健機関 (WHO) は患者が入院したサウジアラビアの病院の2人(看護婦と医療関係者)への「ヒト-ヒト感染」が初めて確認されたと発表した。2015年韓国でのアウトブレイクでは186人が感染し、36人が死亡した。2019年にもサウジアラビアで14人が感染し、5人が死亡した。

WHOによれば2019年11月までに診断確定患者は2494人、死者858人、約27ヶ国に感染例が波及している。特別な治療法やワクチンはない。潜伏期間:2-14日

d)新型コロナウイルスによる呼吸器症候群 (2019年-)

国・地域毎の2019年コロナウイルス感染症流行状況

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)アウトブレイク状況:


2019年12月31日に最初にWHOに報告された。初発流行地は中国湖北省武漢市とされている。2020年2月現在、中国国内と国外では規模に大きな差があるものの、東アジアを中心に東南アジア中東ヨーロッパなど感染拡大が続いている(国・地域毎の2019年コロナウイルス感染症流行状況)。

2020年2月26日に、ブラジルで感染者が出たことで、南極大陸を除く5大陸に感染者がいることが確認された。

3)コロナウイルスの感染経路

コロナウイルスの感染経路には、「飛沫感染」と「接触感染」がある、と考えられている。

飛沫感染とは、感染者がくしゃみなどをする時に、ツバなどの飛沫(=しぶき)とともにウイルスが飛び散り、別の人がそのウイルスを口や鼻から吸い込み感染してしまうことである。

接触感染とは、感染者がくしゃみや咳をする時に口を手で覆うなどして手がウイルスを含んだ唾液で汚染され、手で触れてモノの表面にウイルスが付き、別の人がそのモノに触ってウイルスが手に付着し、その手で顔(口や鼻(や眼)の周囲などの粘膜)に触ることで体内にウイルスが入り込むことである。特に多い接触感染の経路は例えば電車のつり革、バスのつり革、ドアノブ、各種スイッチ[17]照明のスイッチ、エレベーターのスイッチ、エアコンのスイッチ、コピー機のボタン、PCの電源スイッチやキーボードATMタッチパネル式スイッチ 等々)などである(また、スーパーショッピングセンターの買い物かご取っ手ショッピングカートの取っ手 、代金や釣り銭として受け取った硬貨紙幣、高速道路の通行券や鉄道の切符や乗船券、飲食店などに出入りする時に触れる暖簾、飲食店の(従業員が触れた)カトラリー類、舐めて塗らして貼付した切手や郵便物、組織内や学校内や船内で手渡しする様々な書類、スマートフォンやタブレット、揺れる船内の廊下を歩く時につかまる手すりや学校の階段の手すり 等々からも経由して感染する可能性がある)。

3.BBC News Japanhttps://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-51641257

1)新型コロナウイルス、世界各地で感染拡大

中国を発生源とする新型コロナウイルスが世界各地に急速に広がっている。世界保健機関(WHO)の2月28日現在の情報によると、中国以外の50カ国以上で感染が確認され、中国を含む世界全体の感染者数は8万3000人を超えた。

新型ウイルスによる感染症「COVID-19」が引き起こす肺炎のような症状などで、世界全体で3000人近くが死亡。WHOは同日、COVID-19が世界的に大流行する危険度を、最高レベルの「非常に高い」に引き上げた

感染拡大の中心地は中国だが、中国からそれ以外の国に移動した人などを経由して、新型ウイルスは各国に広まった。WHOは1月30日に、「世界的な緊急事態」を宣言した。

WHOによると2月28日までに、韓国(2337人)やイタリア(650人)、イラン(254人)、日本(210人)など50カ国以上で感染者が確認されており、感染経路が不明な人の感染も増えている。

28日にはイギリスでも初めて、渡航歴がなく渡航者と接触した形跡もない男性の国内感染が確認された。

イランの感染者数については、実際は400人近いかもしれないという指摘もある。またイランの健康当局者はBBCペルシャ語に、27日夕の時点で新型ウイルスによる死者は210人になったと述べた。これは政府の公式発表の6倍以上だ。

欧州では目下、イタリアでの感染者が最も多いが、ウイルスがどうやってイタリアに入ったのかは分かっていない。当局は、ロンバルディア州やヴェネト州で複数の町を封鎖。計約5万5000人の住民が許可なく町の外に出られなくなった。休業や休校が相次ぎ、プロサッカー・セリエAの試合を含むスポーツ・イベントが中止された。

2)それでもまだ大半の感染者は中国に

昨年12月に湖北省武漢で最初に新型ウイルスが見つかって以来、中国では約7万9000人が感染し、2800人近くが死亡した。感染が疑われるため観察中の人も何千人といる。

中国国内の感染者総数は1月に入ってから、上昇を続けている。

感染者の診断方法を変更した2月半ばにはいきなり、確認症例が急増したものの、この変更は後に撤回されたため、症例は急減した。中国政府の公式データによると、その後は日別の確認感染者数は減り続けている。

中国疾病管理予防センターが4万4000人の感染症例を検討した結果、8割以上の症状は軽かったものの、高齢者と基礎疾患のある人にとってのリスクは高く、重体となったのは4.7%だった。中国当局によると、これまでに1万8500人以上が回復している。

3)過去の大規模な集団感染との比較

新型コロナウイルスによる感染者と死者の数は今では、2003年に集団感染が起きた重症急性呼吸器症候群(SARS)を追い越した。

SARSの大流行は約8カ月続き、確認された感染者8100人のうち774人が死亡した。

4)新型コロナウイルス感染の症状

コロナウイルスは特に珍しくなく、せきや鼻水など軽い呼吸器の症状が出るのが一般的だ。

しかし、死亡率の高いSARSや中東呼吸器症候群(MERS)など、重篤の症状を伴う場合もある。

COVID-19を引き起こす新型コロナウイルスは、今回の大流行の前は人間の感染例が見つかっていなかった。

初期症状は発熱が多く、その後に空咳が続き、やがて1週間後に息切れがするようになるケースが多い。鼻水やくしゃみの症状はめったに出ないのが特徴的だ。

しかし、重篤になる場合、感染から肺炎、重症急性呼吸器症候群、腎不全などを発症し、死にいたる場合もある。

5)新型コロナウィルス感染のリスクを下げるには

WHOは特に、呼吸器系の感染症で重症の人と接触したり、病気の人やその周辺と接触した場合は手をよく洗うよう呼びかけている。加えて、家畜や野生動物に直接触れることも避け、食事では動物性食品を生や半生で食べないよう推奨している。

未発症の人でも感染力のあるケースはあるかもしれないが、現状では症状の出ている人が、ウイルス拡散の主な原因になっているというのが、WHOの見解だ。

それだけに、症状の出ている人は「せきエチケット」を励行し、周りの人から一定の距離を保ち、せきやくしゃみをする際にはティッシュで口と鼻を覆い、そのティッシュを捨てるか、ひじの内側で口と鼻を覆うよう呼びかけている。定期的によく手を洗うことも重要だ。

中国をはじめ多くの国では、医療スタッフだけでなく一般市民も感染対策としてフェイスマスクを着用している。

果たして空中のウイルス対策にマスクが有効なのか、感染症の専門家の多くは疑問視する。その一方で、自分の手から口へとウイルスを運んでしまうのを防ぐにはマスクが効果的かもしれないという指摘もある。

2020/03/01 日本補助犬情報センター 佐鹿 博信(WikipediaとBBC News Japanを再編成した)